乳がんは治るがん。Vol.2
10月はピンクリボン月間です。
医療&介護ガイドブックでも特集記事を掲載します。
VOl.1に続き第二弾!
ぎふピンクリボン実行委員会代表 平松亜希子さんと岐阜大学医学部付属病院 乳腺外科教授 二村さんのインタビューです。
前回記事
平松さん
乳がんの主な症状は?
二村さん
多くの人は、自身で乳房を触った時にしこりに触れる(腫瘤触知)ことで乳がんに気づくことが多いと思います。
そのほか、乳がんの代 表的なサインは、皮膚の一部がへこむディンプリングや、がん細胞ができ ることで乳頭が中へ引っ張られてしまう乳頭陥凹などです。
こうした皮膚 のひきつれを伴うしこりは、要注意のサインです。
さらに、乳頭に赤色や 茶色の分泌物が見られる血性分泌や、左右を比べた際に一方の乳房が 赤く腫れあがる皮膚の発赤、乳頭部分のただれやびらんなどの症状が 確認できる場合は、乳腺専門医を受診していただきたいと思います。
平松さん
なぜ乳がん検診が重要なのでしょう?
二村さん
岐阜大学医学部附属病院を受診した乳がん罹患者の46.7%は、自分 でしこりを発見し受診しています。
しかし、36.4%は無症状で検診を受け、乳がんを発見しているのです。
日本では、ステージ1〜2と比較的早期 で乳がんを発見する人が88.1%を占め、10年生存率は87.5%と、早期 発見で治療をすれば治るがんです。
乳がんは、自覚症状に気づきやすいのに加え、検診の普及で無症状でも発見が可能になり、早期発見しやすいがんとされています。
自分の乳房に関心を持つこと、気になる症状があったら恐れず専門医に相談すること、定期的に乳がん検診を受けることを心がけてください。
平松さん
乳がん治療について教えてください。
二村さん
1804年に日本の外科医•華岡青洲が、世界で初めて乳がん手術を行って以降、がんの病巣とその周囲だけを切除じC乳房をできるだけ残す「乳房温存療法」や、わきの下にあるリンパ節を取り出し、がん細胞の転移の有無を調べる「センチネルリンパ節生検、乳がんの切除で失ったり 変形したりした乳房を新しく作り直す「再建術」など、 さまざまな手術法が開発されてきました。
現在は、こういっ た手術や手術に準ずる治療法、加えて放射線療法や薬物 療法などを組み合わせて、1人ひとりに適した治療が可能です。
また近年は、手術をせず細い電極針をがんの病巣部に 挿入し、比較的周波数の低いラジオ波電流を流しく、がん 細胞を壊死させる「ラジオ波焼灼療法」も行われています。
この治療法は、患者さんの負担が少ない低侵襲治療法として注目され、岐阜大学医学部附属病院でも取り入れられています
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